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 就業規則を作成する際、当該就業規則が誰に適用されるかというのは大切なポイントとなります。単に「社員」と記載してしまうと、パートタイマーやアルバイトなども含めてすべての従業員が対象となってしまうようなケースが発生していまいます。そのため就業規則は、少なくとも正社員用とパートタイマーなどの雇用形態異なる社員用と、2つに分けて作成するのが望ましいと考えます。

「正社員の定義及び適用範囲」規定例

第○条(正社員の定義及び適用範囲)
1 本就業規則の適用対象となるのは、本就業規則第○章第○条に定める採用に関する手続きを経て、期間の定めなく正社員といて採用された者をいう。
2 次の従業員については、本就業規則を適用しない。
 ①期間雇用者
 ②パートタイマー
 ③定年後嘱託者
 ④契約社員

 法律できには、正社員の定義はありません。そのため、自社で正社員やパートタイマーとは、どのような雇用形態で、どのような勤務や職務を果たすのかを定義しておく必要があります。現在はそのような雇用形態の者は存在しないというのであれば、あくまでも将来を見据えた上で定められることをおすすめします。

規定例1項の解説

 就業規則の適用範囲を明確に定めることはとても重要なことであり、就業規則の核となります。

 就業規則は、使用者と労働者との労働契約の内容となるものであり、どの範囲の労働者に当該就業規則の定める労働条件が適用されるのかを明確にすることは、非常に重要なことです。

 したがって、規定例では、採用手続きと期間の定めの有無により特定をしています。

規定例2項の解説

 就業規則の適用範囲を積極的に明確にすることの重要性については上記の説明のとおりですが、これにより明確にするために、適用除外の面からも明示するのが、適切です。

 従いまして、本条2項のように、本就業規則の適用除外となり労働者の雇用形態を具体的に列挙して明示するのが適切と考えます。

雇用形態別の就業規則の作成

 本条2項のように正社員就業規則で他の雇用形態の労働者を適用除外とした場合、労基法89条の就業規則の作成義務のある事業場では、それらの労働者を適用対象とした就業規則を作成していなければなりません。

 したがって、この点から雇用形態別就業規則を作成する必要があります。また、就業規則が労働契約の内容にもなりますから、この点からの雇用形態別に就業規則を作成することは重要です。

 会社の基幹的かつ恒常的な業務に従事する期間の定めのない労働契約を締結する正社員は、長期雇用が前提となっていますので、そのような正社員に対しては、包括的人事権に基づいて各種業務命令権(配置転換、転勤命令など)が広く認められますが、パートタイマーなどの雇用形態で従事する労働者に対する業務命令件の安易は限定的に解すべきということになります。

 にもかかわらず、業務命令権については、パートタイマー等にも等しく適用させようとし、一方で労働契約は期限付きの有期契約で期間満了による終了もあり得るというのでは、使用者側に都合が良すぎてしまいます。

そのため、無用なトラブルを回避するためにも、雇用形態別に就業規則を作成することには意義があります。

まとめ

 就業規則を作成する際に、単に助成金を受給するためのいわゆるひな型の就業規則ではなく、将来、会社がどんな会社になってもらいたいかを考えながら作成すれば、自社の経営方針に沿った就業規則となり、社員に浸透しやすくなります。当事務所の就業規則コンサルティングの活用もどうぞご検討ください。


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