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今年度も10月1日から地域別最低賃金が上昇し、東京、神奈川では1000円を超える額となります。各都道府県で約3%の賃金上昇ががおこなれます。

地域別の最低賃金をマップで見ることのできるサイトできています。

https://pc.saiteichingin.info/

 今年度も業務改善助成金の受付が開始されています。申請締め切り期限は、令和2年1月31日までです。

業務改善助成金概要

 業務改善助成金は、中小企業、小規模事業者の生産性向上を支援し、事業場内で最も低い賃金(事業場内最低賃金)の引き上げを図るための制度です。生産性向上のための設備投資(機械設備、POSシステム等の導入)などを行い、事業場内最低賃金を一定額以上引き上げた場合、その設備投資などにかかった費用の一部が助成されます。

よくお問い合わせで時給を30円以上引き上げれば助成金が支給されるのか、というお問い合わせをいただきますが、賃金の引き上げを行い、さらに設備投資等を行った際に、その費用に一定の助成率をかけた額が支給される制度です。

助成額の概要

「生産性要件」とは、企業の決算書類から算出した、労働者一人当たりの付加価値をいいます。助成金の支給申請時の直近の決算書類に基づく生産性を比較し、伸び率が一定水準を超えている場合等に加算して支給されます。

800円未満コースは、地域別最低賃金が800円未満の地域が対象となります。そのため、今年度は、青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島、鳥取、島根、徳島、香川、愛媛、高知、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄の19件のうち、事業場内最低賃金800円未満の事業場に限られます。広島県は、対象となりませんので、30円コースのみとなります。

助成金の支給要件

1 賃金引上計画を策定すること
  事業場内最低賃金を一定額以上引き上げる(就業規則等に規定)
2 引き上げ後の賃金額を支払うこと
3 生産性向上に資する機器・設備などを購入することにより業務改善を行い、その費用を支払うこと((1)単なる経費削減のための経費、(2)職場環境を改善するための経費、(3)通常の事業活動に伴う経費 は除く)
4 解雇、賃金等の不交付事由がないこと など

その他、申請にあたっての必要な書類があります。

助成額

 申請コースごとに定める額以上、事業場内最低賃金を引き上げた場合、生産性向上のための設備投資等にかかった費用に助成率を乗じて算出した額が助成されます(千円未満端数切捨て)。なお、申請コースごとに、助成対象事業場、引上げ額、助成率、引き上げる労働者数、助成の上限額が定められていますので、注意が必要です。

生産性向上に資する設備・機器の導入例

・POSレジシステムの導入による在庫管理の短縮

・リフト付き特殊車両の導入による送迎時間の短縮

・顧客・在庫・帳票管理システムの導入による業務の効率化

・専門家による業務フロー見直しによる顧客回転率の向上 など

助成金申請のポイント

・賃金の引き上げは、助成金交付申請(労働局へ到達)後、遺構から事業完了期日までの間であれば時期は問いません。

・最低賃金の発行日以後に賃金を引き上げる場合、発行日以後は最低賃金額から30円以上引き上げる必要があります。

(例)広島県でいえば、現在(2019年9月)では地域別最低賃金が広島県hが844円ですので、874円以上に引き上げる必要があります。これが2019年10月以降であれば、広島県の場合、地域別最低賃金が871円ですので、901円以上に引き上げる必要があります。

・助成金の支給対象となる設備は、「生産性の向上、労働能率の増進に資する設備」になります。

要するに、生産性の向上等により、賃金の引き上げに際しての負担が軽減されていればよく、賃金の引き上げ対象者の従事する業務と直接関連していなくても問題ありません。

 導入設備の納品は、助成金交付決定後でなければなりませんが、発注のみであれば、交付申請後から交付決定前でも可能です、

 老朽化しや破損した設備を、同等性能の設備に入れ替える場合は支給対象外となる可能性がありますが、現状の設備より高性能の設備に入れ替え、生産性の向上や労働能率の増進に資する設備であれば、支給対象となる可能性があります。