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「管理可能な支出については長期的な視点が必要である。活動が短期間だけ強化しても成果はあがらない。しかも支出の急激な減額は、長年築いてきたものを一日で壊す。

 実際に1951年にある企業が行ったことだが、従業員の福利厚生を手厚くし、贅を凝らした社内報を出し、工場ごとに野球チームをつくって、売上げが10%落ちただけで、トイレの石けんの補給をストップするなどということは、行ってはならない。福利厚生は、たとえ地道であっても継続して行わなければならない。
 
 至れり尽くせりのアフターサービスに顧客を鳴らしておいて、ひとたび利益が落ちるやサービス要員を半減するなどということはせず、常に最小限のサービスは続けていかなければならない。ある年は200万ドルの研究費を支出し翌年はゼロとするよりも、10年間毎年5万ドルの研究費を支出したほうが、生産的である。管理可能な支出に関するかぎり、今日は一片のパン、明日はゼロというよりも、毎日半切れのほうがよい。」

P.F.ドラッカー 訳:上田惇生 (2006)『現代の経営(上)』ダイヤモンド社 

 経営が順調な時は、将来の向けての支出や、社員への福利厚生がモチベーションアップ、そして業績の向上につながるということで投資の感覚で支出を行うことが多いと思います。ただ、売上げ不振や不況の影響による売り上げ減少により、支出を削る必要がある場合、どこに目を向けるか。真っ先に社員の福利厚生に手を付けるか、顧客のアフターサービスを削るか。何をもってそれまでの売り上げと利益が確保できていたかをまず、考える必要があります。