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 従業員が退職した場合や解雇した場合、従業員側からの請求によって退職証明書の発行が必要であったり、社会保険や雇用保険の手続きが必要となります。

普通退職と解雇等の場合で事案ごとに異なってきますので、基本をしっかりと押さえておく必要ことが大切です。

退職従業員から退職証明書の発行の申し出があった時

 退職・解雇のあとに、従業員から退職証明書を請求されたときは、速やかに交付しなければなりません(労基法22条1項)。

 退職証明書の記載事項のうち、「⑤退職・解雇の事由」については、解雇予告の日から退職日までに間に請求された場合であっても、使用者は遅滞なく交付しなければなりません

 退職証明書の記載事項以外について従業員から記載の請求があった場合、記入しても差し支えありますが、従業員から請求がない事項を記入することは禁じられています。

退職証明書の記載事項
①使用期間(その企業における勤務期間)
②業務の種類(できるだけ具体的に)
③地位(職名、役職名、責任の限度)
④賃金(1か月の総額とその明細)
⑤退職・解雇の事由

ブラックリストの禁止とは?

 あらかじめ第三者と共謀し、就職妨害の目的で、従業員の国籍・信条・社会的身分・労働組合活動に関することを記載する、あるいは退職証明書に秘密の記号を記入することは、禁止されています(労基法22条4条)。

賃金・退職金の支払いは?

 従業員の死亡、退職や解雇の場合、権利者(本人または遺産相続人)から請求があれば、7日以内に、その従業員の権利に属する賃金その他の金品を返還しなければなりません(労基法23条)。

 この場合、賃金は通常の支払日前であっても退職日から7日以内に支払わなければなりません。退職金も、就業規則、労働協約または労働契約によりあらかじめ支給要件が明確なものは賃金であり、本条のよる支払義務の対象です。

 ただし、退職金規定で支払時期が定められている場合には、その期日までに支払いをすれば問題ありません。

退職時の社会保険・労働保険の手続きは

 退職時の社会保険や労働保険の手続きは次の通りです。

【雇用保険の手続き】
「被保険者証」を会社が預かっている場合は、退職者に変換します。また、退職者の「離職票1・2」はできるだけ早く自宅に送ります(退職の日の翌日から起算して10日以内に被保険者資格喪失の手続きが必要となります)。
退職者が、ハローワークで失業給付の受給手続きをする際に、「雇用保険被保険者証」と「雇用保険被保険者離職票1・2」が必要となります。
【健康保険の手続き】
退職者に、健康保険証(遠隔地の扶養家族分も含む)を返還してもらい、保険の資格喪失手続きを行います。
【厚生年金保険の手続き】
年金手帳を会社で預かっている場合、必ず本人に変換します。従業員または会社が紛失した場合は再発行してもらえますが、まずはそのようなことがないよう、少なくとも会社が紛失したということがないよう、会社が預かるようなことはないようにしましょう。