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雇用契約、請負契約、委託契約、委任契約等、契約の形態や名称は様々あります。雇用契約と請負契約、委任契約では、その形態によって結果が違ってくることがあります。あなた自身が労働者か、個人請負かで異なってくるものがあります。名称が委託契約書とはなっていても実態は、雇用契約とみなされるものがある可能性もあります。

雇用契約と業務請負契約

個人請負型就業者は、会社との間に業務請負契約を結んでいます。業務請負契約は、労働契約(雇用契約)ではないので、個人請負型就業者は労働者には該当せず、労働法が適用されることはありません。

しかし、形式的に会社と業務請負契約を締結していても、実質的に会社と使用従属関係が認められる場合には労働契約が締結されているとみなされ、当該個人請負型就業者は労働基準法上の労働者の保護を受けられることになります。

労働基準法第9条により、「使用される=指揮監督下の労働という労務提供の形態」および「賃金支払という労務に対する報酬」が提供された労務であったかどうかで、労働者であるかどうかが判断されます。この2つの基準を総称して「使用従属関係」と呼びます。

仕事の依頼、業務従事の指示等に対する諾否の自由

使用者の具体的な仕事の依頼、業務従事の指示等対して諾否の自由を有していれば、他人に従属して労務を提供しているとはいえず、対等な当事者間の関係となり、指揮監督関係を否定する重要な要素となります。

業務遂行上の指揮監督の有無

業務の内容および遂行方法について、使用者の具体的な指揮命令を受けていることは、指揮監督関係の基本的かつ重要な要素です。しかし、この点は、指揮命令の程度が問題であり、通常、注文者が行う程度の指示等に止まる場合には、指揮監督を受けているとはいえません。また、使用者の命令、依頼等により通常予定されている業務以外の業務に従事することがある場合には、使用者の指揮監督を受けているとの判断を補強する重要な要素となります。

拘束性の有無

勤務場所および勤務時間が指定され、管理されていることは、一般的には、指揮監督関係の基本的な要素です。しかし、必然的に勤務場所および勤務時間が指定される場合があるため、当該指定が業務の性質によるものか、業務遂行を指揮命令する必要があるものか見極めます。

代替性の有

その他の要素(指揮監督を補強する要素)として、代替性の有無も考えられます。つまり、本人に代わって他の者が労務を提供することが認められているか否か、また、本人自らの判断によって補助者を使うことが認められているか否か等、労務提供に代替性が認められているか否かは、指揮監督そのものに関する基本的な判断基準ではありませんが、労務提供の代替性が認められる場合、指揮監督関係を否定する要素となります。

判断基準を具体的に当てはめて労働基準法上の労働者性が認められる場合、賃金の未払いや時間外労働に対する手当の未払い、社会保険の未加入などの問題につながる可能性があります。受託者が仕事の上で、けがをして休業した場合の所得補償が必要なケース、また請負契約や委託契約の契約解除をする場合に労働者が問われるトラブルにもなりやすいので、注意が必要です。