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 配偶者の被扶養者となる要件は、配偶者の年間収入が130万円未満(60歳以上の者か障害厚生年金の十九要件に該当する程度の障害者は180万円未満)で、被保険者の年間収入の2分の1未満とされています。

被扶養者の範囲

  1. 被保険者の直系尊属、配偶者(事実上婚姻関係と同様の人を含む)、子、孫、兄弟姉妹で、主として被保険者に生計を維持されている人
    ※これらの方は、必ずしも同居している必要はありません。
  2. 被保険者と同一の世帯で主として被保険者の収入により生計を維持されている次の人
    ※「同一の世帯」とは、同居して家計を共にしている状態をいいます。① 被保険者の三親等以内の親族(1.に該当する人を除く)② 被保険者の配偶者で、戸籍上婚姻の届出はしていないが事実上婚姻関係と同様の人の父母および子

    ③ ②の配偶者が亡くなった後における父母および子

※ただし、後期高齢者医療制度の被保険者等である人は、除きます。

法人を立ち上げた場合

 法人を設立した場合、健康保険法第3条、厚生年金保険法第6条で法人は、健康保険、厚生年金保険の強制適用事業とされています。

 そのため、新規適用の手続きが必要となります。

 新規適用の手続きを行うには、事業主もしくは社会保険労務士または代理人が次の書類を準備して、事業所の所在地を管轄する年金事務所に提出します。なお、年金事務所によって、事前予約が必要などの対応が異なる場合がありますので、あらかじめ連絡し、確認しておきましょう。

提出する書類

①新規適用届:事業所の概要を記入します。裏面に状況を記入します。

②被保険者資格取得届:法人の場合は社長以下全員の届が必要であり、個人事業の場合は事業主を除いた全員を記入します。

③被扶養者届:16歳以上の者については、扶養の事実を確認できる証明書(在学証明書、住民税の非課税証明書、民生委員の調査書、別居している場合は、仕送りをしていることが分かるもの等)。直系尊属・配偶者・子・孫・兄弟姉妹以外は、この証明の他、住民票が必要。

④保険料口座振替依頼書:保険料の納入については、原則として、口座振替制度を採用していますので、所定の用紙に記入のうえ、金融機関の確認印を受けて提出することになります。

⑤法人登記簿謄本:提出日から遡って、90日以内に発行されたもの

⑥法人番号指定通知書のコピー

確認をする書類等

①出勤簿又はタイムカード

②労働者名簿(従業員の履歴が記入されているもの)

③年金手帳(基礎年金番号通知書):基礎年金番号を確認します。

④賃金台帳または給料支払明細の分かるもの

⑤源泉所得税の領収書

⑥就業規則、賃金規定

⑦賃貸借契約書

外国人が代表取締役だとどうなるか?

 法律の建前は、属地主義を採用していますから、事業所が日本国内にあれば、経営者の国籍によって健康保険や厚生年金保険の適用が左右されるようなことはありません。

法に定める業態に該当する事業所であれば適用されます。

また、外国人が経営する事業所が法人であれば、当然適用事業所になります。被保険者資格取得手続等を行うときは、外国籍の人の年金記録を適正に管理するため、資格取得届と一緒に「ローマ字氏名届」を添付します。

代表取締役は被保険者になれるか?

 健康保険法においては、民法又は商法の規定と異なり、法人の代表取締役等の法人の代表者であっても、その法人の業務の一端を担当し、労務を提供して、その対象として報酬を得ている以上は、被保険者とすることとなっています。

考え方は一般の被保険者の場合と同様であり、労務の対償として報酬の支払いを受けない場合には、実質上の使用関係がないものと判断され被保険者になれません。

 なお、個人が経営する事業所いわゆる個人事業主の場合は、あくまで使用する者であって、試用される者ではありませんから、被験者にはなれません。

それでは代表取締役は被扶養者になれるか?

 仮に、法人を立ち上げ、役員報酬を月5万円としたとします。配偶者は一般の企業で健康保険・厚生年金保険に加入しています。

 その場合、年間収入は60万円となり、先に見たように130万円未満ですから、収入の要件は満たします。

ただし、この場合、少額ではあっても会社(法人)から役員報酬を得ています。

健康保険法第3条と厚生年金保険法第9条では、「適用事業所に使用される者」はそれぞれ「被保険者」である旨が規定されているため。この「使用される者」は法人の代表者であっても、法人から報酬を受けている場合は当てはまります。

つまり、会社から役員報酬を受けている場合は、たとえ社長一人の会社で会っても、法人は強制適用事業所となり、「適用事業所に使用される者」に該当しますので、社長本人が被保険者となり、被扶養者となることはできません。

ただし、例外として、会社を立ち上げたばかりで役員報酬をもらわない、役員報酬0円の場合、 先の報酬を受けていない場合は使用関係が認められず、被保険者になれませんので、被扶養者となれる可能性があります。

 この場合は、配偶者が加入している全国健康保険協会もしくは健康保険組合に問い合わせ、確認をしましょう。