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 結婚や身内に不幸があった場合に、慶弔休暇制度を設けている会社も多くあります。これは福利厚生の一環であり、有給としているケースや無給としているケースもあります。つまり、そういった場合において、労働の義務を免除する制度として設けられているわけです。

判断基準

 休暇には、法令上当たれることが義務づけられている年次有給休暇や産前産後休暇、生理休暇等の法定休暇の他、会社が任意に定める慶弔休暇等の法定外の休暇があります。結婚や、配偶者の出産等の慶事や、親族の葬儀等の弔事の際は、「慶弔休暇」として就業規則上で定められているケースがよくあります。

第○条 (慶弔休暇)
 正社員が次の各号の一に該当し、休暇を申請した場合は、次に定める日数の範囲内で特別休暇を与える。休暇中の賃金については、有給とする。
(1)本人が結婚するとき:5日
(2)子が結婚するとき:2日
(3)配偶者が出産するとき:3日
(4)父母、配偶者または子が死亡したとき:5日

 このように正社員には、休暇と認めているが、パートタイム・有期契約社員についてはこのような制度を設けていないケースもあります。

 ガイドラインにおいては、

 短時間・有期雇用労働者にも、通常の労働者と同一の慶弔休暇の付与並びに健康診断に伴う勤務免除及び有給の保障を行わなければならない。

 慶弔休暇は、雇用形態にかかわらず、原則として正社員と同一の付与が求められることになります。そのうえで、相違を設ける場合に問題とならない例が示されています。

 A社においては、通常の労働者であるXと同様の出勤日が設定されている短時間労働者であるYに対しては、通常の労働者と同様に慶弔休暇を付与しているが、週2日の勤務の短時間労働者であるZに対しては、勤務日の振替での対応を基本としつつ、振替が困難な場合のみ慶弔休暇を付与している。

 慶弔休暇制度の目的を鑑みれば、雇用形態によって慶事や弔事の性質が異なるわけではありませんので、原則は同一の付与が求められます。

 ただし、休暇制度の側面からして、週所定労働日数がはじめから少ない労働者においては、勤務日を振り返ることによって、休暇を取得することが可能となるケースがあり、これらの労働者に対しても、同一の付与を義務づけるものではないと考えられます。

 勤務シフトを調整することによって、慶事や弔事に休暇がとれ、対応することができるというような場合に、勤務日数に応じて差を設けることは不合理とは判断されないと考えられます。

ただし、正社員に対して、慶弔休暇を有給とする場合には、パートタイム・有期契約社員に対しても同様に有給としなければ、不合理な待遇差と判断される恐れがあります。