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令和2年4月より、65歳以上の労働者に対しても雇用保険料の徴収が始まりました。

国としては、年金制度の支給開始年齢の引き上げ等もあり、今後、70歳まで現役で働けるような社会を目指しています。

現在は健康な高年齢者も多く、また日本の労働力人口の減少を考えれば、現役で働けるうちは、働いてもらうという、流れになっています。

定年制はあるけど、60最上の高年齢者を雇用されている中小企業事業主の方も多くいらっしゃると思います。

高年齢者を新規雇用した場合などで、会社が受給できる助成金について解説します。

雇入れ関係で受給できる助成金フローチャート

助成金は、知っておけばもらえたのに、ということが多々あります。

求人募集をかけ、採用して後になってから、助成金が受給できたのに手続きをしていなかったということで受給できないケースが多々あります。

助成金は国の制度ですので、支給要件に該当すれば、受給することができます。

それぞれの助成金に目的があります。それは、国策やその当時の国が推進したい制度の拡大のためのものですが、正しく活用していくことで、経営の安定化を図ることができます。

特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)

特定求職雇用開発助成金は、従来から整備されていました。

就職が困難な高年齢者や障碍者等をハローワーク等の紹介により雇い入れたときに受給することができます。

高年齢者以外にも、障害者や母子・父子家庭の母・父等の雇い入れについても受給することができます。

受給できる事業主

特定求職者雇用開発助成金を受給することができる事業主は次のいずれにも該当する事業主です。

ハローワーク等」とは、公共職業安定所(ハローワーク)、地方運輸局、雇用関係給付金取扱職業紹介事業者等のことをいいます。

父子家庭の父」とは、児童扶養手当法に基づき、児童扶養手当を受給している父のことをいいます。

受給できないケース(要注意)

次の場合には、支給対象となりませんので、注意が必要です。

①ハローワーク等の紹介以前に当該お被保険者との間に雇用の内定(予約)があった場合

②対象労働者が、雇い入れの日の前日から過去3年間に、その事業所で雇用関係、出向、派遣、請負、アルバイト、事前研修により、就労したこと、または、職場適応訓練や通算して3か月を超える職業訓練や実習を受けた場合

①・②については、事前に雇い入れることが決まっている状態では受給することができないということです。

③ハローワーク等の紹介による紹介の時点における条件とは異なる条件で雇い入れた場合、当該対象労働者に対し、労働条件に関する不利益または違法行為があり、かつ、当該対象労働者から求人条件が異なることについての申出があった場合

求人票と異なる条件、例えば、正社員募集求人で応募してきた方を、最初1か月は試用期間などとして、パート採用した場合などで、対象労働者から、求人票と待遇が違うなどの申出があると支給対象となりません。

④代表者などの3親等以内の親族を雇い入れた場合

いわば、身内ですから、ハローワーク等の紹介以前から知っていたということが大半と思います。この場合は、支給されません。

受給できる金額

短時間労働者」とは、1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満の被保険者をいいます。

重度障害者等」とは、重度身体・知的障害者、精神障害者、45歳以上の身体・知的障害者のことをいいます。

助成対象期間ですが、基本的には、雇い入れに係る日から6か月単位に分割して支給(申請)します。

助成対象期間が1年の場合、雇入れから6か月で1回目、1年経過後に2回目の支給申請を行います。

雇入れ日が賃金計算期間の途中の場合(例えば、20日締の会社で15日から雇い入れた場合など)については、次の賃金計算期間の初日(21日)から、6か月経過した日の翌日から2か月以内が1回目の支給申請期限となります。

ポイント

①対象労働者を解雇等(事業主の退職勧奨等を含む)したときは、以後3年間、当該事業所に対して特定求職者雇用開発助成金を支給しないことに変更されました。そのため、助成金の返還はなくなりました。

②特定求職者雇用開発助成金は、他に発達障害者または、難治性疾患患者を雇い入れることに対して助成を行う「発達障害者・難治性疾患等雇用開発コース」、中小企業が障害者を初めて雇い入れ、雇用率を達成することに対して行う「障害者初回雇用コース」があります。